これを防ぐためには、各配置にリーダーがいて、その全体を統括するリーダーがいる必要がある。そしてそれらの人が明確な指揮を行い、他はそれに従う必要がある。リーダーは基本的には職制にもとづくものであり、次いで経験と技量にもとづくが、実効ある人員構成にしておく必要がある。
d.協力(協力依頼と協力する意思の醸成)
船員の役割分担は、職制と経験で決められており、それらが同一であれば年齢や体力のいかんにかかわらず同じ能力が期待されている。しかし連続操業等では、ある人にとっては過負荷になる場合もある。そのようなとき何らかの理由で作業から外れたとしたら、他の人がカバーしなければならず、カバーした人の負荷が増す。そうならないためには、作業ができなくなる前に協力し合うことである。たとえば、低体力者の作業を職制によらず一時的に交代する等、柔軟な対応が有効な場合もある。
ただし、安全にかかわる技量の確認や交代を周知させる等の対処を要する。
e.合図(作業の流れ、危険を知らせる合図の方法と用具を用意する)
船内作業は制約された時間に並行して行うことが多く、全体の流れを理解しないと、他の作業を阻害したり、別の作業を進めている人を危険に陥れることも起こりかねない。
したがって、作業についたときと終了したときの合図、他の作業者に影響する作業の開始と終了の合図を個人単位、グループ単位でし合うことが必要である。
危険な状態を感知したら直ぐに誰にでも分かるように合図しなければならない。
リーダーはマイク、トランシーバー、ホイッスル等の利用が望ましく、全てが危険警報合図の仕方を心得て、遠慮なく行えるようにしておく必要がある。
f.連携(作業分担毎の作業量を適正にして工程を滑らかにする)
作業の経過によって各配置とも作業量が変化する。人数が不適切だと作業量が
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